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About TCB 東京シティ・バレエ団について

東京シティ・バレエ団のレパートリーを紹介いたします。
古典バレエの名作からオリジナル台本による作品までの様々な舞台をぜひ一度、ご覧になってください。

主なレパートリー

くるみ割り人形 全2幕

くるみ割り人形 The Nutcracker

演出・振付:石井清子(イワーノフの原型による)
音楽:P.I.チャイコフスキー
初演:1968年
写真:鹿摩隆司

毎年クリスマスの時期に世界中で上演される「くるみ割り人形」はチャイコフスキー三大バレエのひとつに数えられます。当団振付家の石井清子による本作は、少女クララがくるみ割り人形とともに旅立つお菓子の国への冒険と成長を描く作品です。江東区との提携公演では、第1幕に毎年オーディションで選ばれた子どもたちが出演し、プロのダンサーを目指す子どもたちと当団のダンサーが共演する夢の舞台としてご好評いただいております。

コッペリア 全3幕

コッペリア Coppelia
〜おすましやの人形をめぐる愉快な愛の物語〜

演出・振付:石井清子
音楽:L.ドリーブ
初演:1988年(有馬五郎演出による)
写真:寺田真希

コッペリウスという老人が作ったコッペリアという美しい人形を巡って、スワニルダとその恋人フランツが巻き起こす愉快な愛の物語です。人形に扮したスワニルダとコッペリウスの楽しいやりとりや、ドリーブの美しい音楽で踊られる迫力ある民族舞踊がみどころで、当団では最も多く上演されている作品です。第3幕「鐘の祭り」は『NHKバレエの饗宴2013』でも上演されました。

白鳥の湖 全4幕

白鳥の湖 Swan Lake
〜大いなる愛の讃歌〜

演出・振付:石田種生(プティパ・イワノフ版による)
音楽:P.I.チャイコフスキー
初演:1969年
写真:鹿摩隆司

創立翌年の1969年より、創立メンバーであった故・石田種生の演出・振付により改訂をくわえながら主要なレパートリーとして上演を重ねてきました。この石田版は、世界で上演されている様々な「白鳥の湖」の基本となっているプティパ、イワノフ版に基づいています。スタンダードな古典版と石田版が大きく異なる点は、物語がクライマックスを迎える最終幕。オデットとジークフリード王子の真実の愛の力が、二人と白鳥たちに奇跡を起こします。壮麗な音楽と相まって、心揺さぶられる場面と、高い評価を受けております。

ジゼル 全2幕

ジゼル Giselle
〜生と死、二つの世界を一筋に貫く真実の愛〜

演出・振付:金井利久
音楽:A.アダン
初演:1969年
写真:鹿摩隆司

当団の「ジゼル」は、身分を偽った公爵アルブレヒトと可憐な村娘ジゼルの恋、というおとぎ話のような悲恋を、二人が真実の愛を知る物語として描きます。当団初演時にアルブレヒトの恋敵ヒラリオンを演じた金井利久による演出は、全編を通してストーリーが途切れることなく自然に展開する物語性の高さが特色です。村での出来事を登場人物の隅々までこだわって語る第1幕と、精霊となったコール・ド・バレエが幽玄の世界を表現する第2幕、という様変わりする舞台が魅力の古典バレエの代表作のひとつです。

ボレロ

ボレロ Bolero

構成・振付:石井清子
音楽:M.ラヴェル
初演:1996年
写真:鹿摩隆司

ラヴェルの名曲に乗せて女性ダンサー達が躍動する本作は、これまでに何度も再演を重ねられてきた当団が誇る創作バレエのひとつです。同様のリズムを繰り返す毎にスケールを増していき、終盤にはダンサー全員による総踊りが繰り広げられる、音楽を肌で感じることのできる作品です。

女面

女面 Onna-men

振付:石田種生
音楽:黛敏郎「涅槃交響曲」
初演:1998年
写真:山之上雅信

人間の「かげ」を刻んだ最も美しいものが能面。その中でも傑出している「女面」に宿るかげの豊かさは、喜・怒・哀・楽だけではない、深い表情を浮かびあがらせる...光とかげから生まれるドラマとして、男女の戯れ、争いを描いた作品です。

フィジカル・ノイズ

フィジカル・ノイズ Physical Noise

振付:中島伸欣
音楽:ハイブリット フェティッシュ・パーク
初演:1999年
写真:長谷川清徳

ノイズとは「雑音・騒音」のこと。時代は、思想、科学、政治、そして肉体までもがあらゆる場面で一切の雑音を排除し、一元論的な秩序ある体系を目指してきた。バレエという芸術が排除してきたフィジカル・ノイズ。それを取り戻すことが振付という作業だと確信している(中島伸欣談)...身体性を極め抽象化し、観客の五感に訴えかける作品です。

真夏の夜の夢 全2幕

真夏の夜の夢 A Midsummer Night's Dream

原作:W.シェイクスピア
台本・演出:中島伸欣
振付:中島伸欣 石井清子
音楽:F.メンデルスゾーン
初演:2003年
写真:鹿摩隆司

いたずら好きの妖精パックによる惚れ薬の取り違えから生まれた恋騒動が愉快な物語。本作は江東区との芸術提携で生まれた初のグランドバレエで、妖精と人間達が交錯する騒動から、最後には幸福な結婚式で幕を下ろす、大人も子ども楽しめる舞台として人気の作品です。

カルメン 全2幕

カルメン Carmen
〜ありふれた日常―ある女の悲しみと孤独〜

原作:P.メリメ
台本・構成・演出:中島伸欣
振付:中島伸欣 石井清子
音楽:G.ビゼー
初演:2006年
写真:寺田真希

メリメが描いた舞台をスペインから現代の東京に移し、都会で製薬会社のOLとしてしたたかに生きるカルメンと、生真面目な警備員として働くホセが描く欲望と孤独の物語。演出の中島伸欣が実際に東京で起こった事件に着想を得て、大胆な脚色に加え、社会風刺も織り交ぜた現代版カルメンとして名高い作品です。

ロミオとジュリエット 全2幕

ロミオとジュリエット Romeo and Juliet
〜命を賭して求め合う、若い二人の悲しくも美しい恋〜

原作:W.シェイクスピア
構成・演出・振付:中島伸欣
振付:石井清子
音楽:S.プロコフィエフ
初演:2009年
写真:鹿摩隆司

可動式の美術を用いたスピーディーな展開で、運命に翻弄されながら必死に生きた若い恋人たちを描いた全2幕の作品です。第1幕はキャピュレット家とモンタギュー家の争いや、ロミオとジュリエットのバルコニーのシーンなど名場面が続きます。第2幕では、ジュリエットがロミオと再会するための策を書いた手紙がロミオの手に届かず、悲劇の歯車が連動します。そのドラマを「運命の人々」が狂言回しとなってつないでいく中島伸欣ならではの演出が特色となっている作品です。

ベートーヴェン 交響曲第7番

ベートーヴェン 交響曲第7番 Symphony No.7

振付:ウヴェ・ショルツ
音楽:L.ベートーヴェン
初演:1991年(世界初演)・2013年(日本初演)
写真:鹿摩隆司

ドイツの鬼才ウヴェ・ショルツが「音楽の視覚化」をテーマに振り付け、1991年シュツットガルト・バレエ団にて初演されました。全4楽章からなる本作は、音楽がステップや動きに置き換えられていくかのようにスコアに忠実に表現され、最後には壮大でスピーディーな音楽と共に晴れやかなフィナーレを迎えます。当団が2013年に日本初演を果たし、翌年『NHKバレエの饗宴2014』でも上演し、反響を呼びました。